両国を散策するなら、ぜひ立ち寄ってほしい場所のひとつが「回向院」です。
回向院は、江戸時代の1657年に起こった「明暦の大火」で亡くなった多くの人々を供養するために建てられたお寺。
当時は身元のわからない人や、引き取り手のいない人も多く、そうした人々も分け隔てなく供養したことから、「すべての人のためのお寺」として知られるようになりました。
両国駅や国技館の近くにありますが、一歩中へ入ると、とても静かで落ち着いた空気が流れていて、街の喧騒を少し忘れることができます。

回向院は相撲との関わりも深く、江戸時代には境内で勧進相撲が行われていました。現在の大相撲文化にもつながる、両国らしい歴史を感じる場所です。

力塚は亡くなった力士たちを供養するための碑だそうです。
また、江戸時代の有名な盗賊「鼠小僧次郎吉」のお墓があることでも知られています。

お墓の石を削って持つと
「お金に困らなくなる」と言われていて、お守り代わりに人気があり、削っている観光客の方をよく見かけます。
削るのは手前の石です。

削るための石が置いてありますので、これを使ってガリガリと削ります。
そして墓地を進んでいくと江戸を代表する戯作者であり浮世絵師でもあった山東京伝の墓もあるんです。

山東京伝は、洒落本や黄表紙で人気を博した文化人で、江戸の出版文化を語るうえで欠かせない存在です。近年では、大河ドラマ「べらぼう」の登場人物としても注目を集めています。

境内を歩いていると、相撲の歴史だけでなく、江戸の出版や浮世絵文化が花開いた時代の息吹も感じることができます。
すみだ北斎美術館を訪れたあとに回向院へ足を運ぶと、北斎や歌麿、写楽、蔦屋重三郎らが活躍した江戸文化の世界を、より身近に感じられるかもしれません。
回向院では動物供養もして頂けます。
江戸時代から、人だけではなく動物たちの命も大切に供養してきた歴史があり、現在でもペット供養で訪れる方が多いそうです。
犬や猫など、大切な家族として暮らした動物たちへの想いを感じることができる、とてもやさしい空気があります。
観光地として派手な場所ではありませんが、歴史や文化、人や動物への祈りが静かに残っていて、ゆっくり歩くととても魅力的なお寺です。
MERIへお越しの際や、すみだ北斎美術館や江戸東京博物館周辺を散策される際には、ぜひ回向院にも立ち寄ってみてください。
両国の街をより深く楽しめると思いますよ。






















